ミツバチと生態系
授粉の担い手であるミツバチが世界規模で急減しており、様々な要因が考察されていますが
忘れてはならないのは、この現象は人間都合の経済効果の話にとどまらず、生態系の重大な話であるということです
気づいて下さいという自然からのメッセージと受け止めています
以下記事より抜粋:
寄生ダニが最初に問題を起こしたのは20世紀半ばです。「現場」はアジアでした。当時、商業養蜂のために西洋から持ち込まれたセイヨウミツバチ(Apis mellifera)にダニが寄生し始めたのがきっかけです。
ダニはそれまで、アジアの固有種だったトウヨウミツバチ(Apis cerana)に寄生していましたが、両者はうまく共存していました。
これに対し、セイヨウミツバチは抵抗性がなかったため、次々と弱らせていきました。さらにはグローバリゼーションの影響により、その後の数十年間でほかの大陸にも被害は拡大しました。
日本も寄生ダニの危険にさらされています。日本の商業養蜂家の99%はセイヨウミツバチを使用していると言われています。セイヨウミツバチはニホンミツバチに比べて蜂蜜の生産量が多く、巣を放棄する可能性が低いからです。
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長谷川さんによると、商業利用されているセイヨウミツバチの個体数を守るための研究は多い一方、ほかの野生ミツバチの減少問題についてはあまり研究が進んでおらず、より深刻だということです。長谷川さんはこう訴えます。
「野生のミツバチは2万種以上あって、ある地域にしか生息していないものや、たった1種類の植物しか受粉しないものもいます。こうした種にも手を差し伸べることが必要です。例えば、在来種の花を植えるといった小さな行動でも、ミツバチを守ることにつながるのです」
(引用ここまで)