作図:Morita Mineo
中毒あるいは依存症には、タバコ、アルコール、薬物、買い物、などありとあらゆるものがあります。
強い決心をしても、欲求を抑えられずに、元に戻ってしまうことが多いのが特徴です。
私はかつてヘビースモーカーだった頃があります。
社会人になり、何もいいことがないと辞める決心をしましたが、何度も失敗に終わりました。
もう無理かと諦めかけていた頃、お正月に実家に帰省して父親と禁煙の話が盛り上がり、一緒に禁煙をすることに決まりました。
この頃は内心父が大嫌いで避けたい存在でしたが、なぜか一緒に同じことをする気になりました。
我儘な父をまっとうな人間に更正出来るのならやってみよう、と思ったのでした。
東京のマンションに戻って仕事を始めてからも、定期的に電話をして、禁煙が続いているか、確認をし合いました。
「続いてる?」「うん」「本当に?」「ホント、ホント!」
これくらいの短い会話でしたが、結局一年このやりとりは月に一度ペースで続いて、私はまったく煙草を吸わない人間になっていました。
次のお正月に帰った時、父が食事のあと、一服を始めたので、やめたのではなかったのかい?と問いただすと、実は途中からまた喫煙していたのでした。
でも、娘の禁煙だけは成功させようというおもいから、ずっと嘘をついていたようです。
お蔭で私はやめることができました。
その後、今度は私が父を喫煙と強度アルコール依存症から抜ける相方になりましたが、長くなるので別の機会に。
なぜ中毒から抜けられたのか、、、、それはひとえに”愛”でした。愛ってすごい。頭では自覚がないのに、根本に流れていて、限界をこえることが可能になりました。
そういえば、わたしたちを制限している恐れも、中毒になっているのでなかなかやめられないのです。
人からどうおもわれるか、お金が足りない、時間がない、人間関係の不和、争い、病気、事故、事件、、、、これらはすべて欠乏することへの恐れの発振が具現化したものです。
これらの恐れを越えさせてくれるのが、”愛”の力です。
もともと愛でできたわたしたちです。恐れや中毒(欠乏感)に、「それはわたしではありません」と確信して宣言すると、幻は消えていってしまいます。愛の力を信頼して、愛そのもので、限界を超えてまいりましょう。